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ぱいんはうす岸英明の「世界はグーチョキ天パー」ブログ

「ぱいんはうす」というお笑い芸人コンビの岸英明です!悩める天然パーマ達の味方です!「世界はグーチョキパーで皆違うからあいこでしょ!」と、かつて武田鉄矢が歌っておりましたが、冷静に考えるとグーとチョキだったらグーの方が強く、そこには明確な強弱関係があります。皆違って皆良いけれども、弱きを助け強きを挫きたいという感覚の下、ふんわり日常の思ったことを書いていきます!!

「僕」から「俺」に変わるとき

思春期。


それは人生で一番厄介な時期であり、色々な面で変化の大きい時期だ。大抵は中学校入学あたりでやってくると思われる。

急激に身長が伸び、声は低くなり、突如としてエロくなり、親と一緒に外食に行きたくなくなり、ブリーフを着用することに恥じらいが生まれる。

そんな時期だ。


そしてその時期、一部の男子達は恐ろしく厄介な壁に直面する。

 

今まで使用してきた一人称の「僕」という言葉が、使用できなくなってしまうのである。

 

厳密には使っても問題ないのだが、自分を「僕」と言うことに対し、恥ずかしさを覚えるようになってしまう。 今まで何の違和感もなく使ってきた「僕」という言葉が、何故か貧弱に感じられ、真面目で大人しいお坊ちゃんというイメージが付いて回るようになる。「僕」はもう使いたくないのに、すでに定着してしまっている「僕」キャラ。周りからの目、印象。

 

 

ど、どうすればいいんだ!!!!!!!!ちくしょおおおおお!!!!!


 
 
小学生時代から一人称に「僕」を長らく使用していた男子達は、突如出現したその壁に困惑する。しかし、絶望に打ちひしがれている時間はない。悩んでいる時間なんてない。

 

 

こ、ここで変えなければ、僕は・・・僕は、ずっと「僕」のままなんだっっ!!!!!そんなの嫌だ!!!!!!!

変わるんだ!!!!変えるんだ、自分をっ!!!!!!!!

冷静になれ、冷静になるんだ。

「僕」の使用が不可能となると残された選択肢は5つ・・・。「自分」「おいら」「おいどん」「わし」「俺」。

「自分」は、ぽっぽやの高倉健もしくはヤクザの下っ端のイメージが強すぎる。

「おいら」は田舎くさいし馬鹿っぽい。

「おいどん」は論外。

「わし」は両津勘吉か老人しか使っていない。


やっぱり「俺」しかないのかあああい!!!!!!!!!!!!!

 

 


そう。どんなに考えても、中学生男子に許された一人称は結局「僕」と「俺」しかない。

日本語というものは様々な表現方法があり、趣のある言語なのかもしれないが、一方で選べるが故の不自由がある。母国語が英語だったら悩む必要はない。しかし、そんなことを考えても時間の無駄だ。


「僕」を使えなくなった、僕たちに残された道は「俺」を使う他にないのである。問題となるのは、「僕」を「俺」にどうやってシフトさせていくのかだ。

 

 

ステップ1:己の「俺」への違和感の克服
突然「俺」を使い始めたことに対する周囲の好奇な目もさることながら、最初は自分の使う「俺」に自分自身が慣れなければならない。そこに迷いがあれば、いざ日常で使ったときに偽物の「俺」であることがばれてしまう。
幸いにも僕らが中学生に上がった頃は、遊戯王カードが大流行していた。その勝負の場面では、共通言語のように誰しもが「俺のターン!!!」と叫び散らかしていたので、この場面を利用して「俺」への違和感を克服していった。


ステップ2:さりげなく「俺」を混ぜていく
いきなり全ての局面で「俺」に変えるのはあまりにも危険すぎる。「キャラちげー!きも!」と思われかねない。まずは返答の中で織り混ぜていく。例えば、「これ誰の?」と言われたときに、「あ、俺の!」といった具合に受動的に使っていく。自分から話すときには積極的に「俺」を使わないことがポイントだ。


ステップ3:仲良しグループの友達から攻める
校内ヒエラルキーの同階層にいる所謂イケてない友達たちとの会話では全て「俺」に統一する。彼らとは緊張感なく話せるし、違和感を持たれてもダメージが少ない。


ステップ4:全ての一人称を「俺」へ
ここまでくると大分、僕が「俺」を使うことが浸透してきている。多少違和感を抱かれる場面もあるかもしれないが、ステップ3までの経験を生かし、堂々と僕が「俺」であることを主張していく。

 


以上のステップを経て、僕は一年をかけて「俺」に移行した。簡単なようで果てしない道のりだ。

 

今の「俺」があるのは、あの時の「僕」がいたからだと言っていい。

 

 

同様な言葉のシフトで、「お父さん」を「親父」に変えるという作戦は失敗に終った。
あれは無理だ。

 

てか、父親を「親父」って呼んでる人一体何なの。


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おわり